ミルトン・エリクソン博士をご存じでしょうか? ミルトン・エリクソン博士は、アメリカ人で近代の催眠術の概念を塗り替えた人物として有名です
そして、ソフトに語りかけるようにして、被験者をいつのまにか催眠術にかけてしまうという、これまでにない方法でした
「たとえば、今この文章を読んでいるあなたの目の前には、パソコンのモニターがありますね」 「パソコンのモニターを見ながら、あなたは今、カチカチというマウスのボタンを操作していますね」 「ところで、パソコンの内部からブーンという冷却ファンの音がしていることに、気がついていましたか?」 「パソコンの内部からブーンという冷却ファンの音がしていることに、気がついたあなたは、お尻のところに椅子に座っている感覚を感じていますね」 「お尻のところに椅子に座っている感覚を感じていることが分かったら、夕べの食事の内容を思い出してみましょう・・・・・」
目の前にある現実を、あえて文章にすることで、脳内内部地図にそれを書き込ませるのです そうして、普通の状態では現実を見ているものを、ゆっくりと脳内の感覚を思い出させるように仕掛けます こうやって、脳内内部地図をモニターしている感覚の割合を、知らないあいだに大きくしていくのが、エリクソン博士の行う催眠術の特徴です そして、この時の話す感じが、ゆっくりゆっくりと、被験者を催眠状態に落とし込んでいく独特のものだったのです ちょうどスピリチュアルで有名な江原啓介氏の、テレビでのものの言い方を思い出していただければ、どんな感じかわかると思います
そのために、普通の催眠術に特有の導入時のわざとらしさがないために、実用的価値が大 しかし、そのブームは一時的なものでしかありませんでした なぜなら、他の人には真似ができないものだったからです
そのために、医療やビジネスへの応用が、盛んに研究されました エリクソン博士の行う催眠術から生まれたのが、神経言語プログラミング(NLP)なのです ところがこの催眠法は、あまり有効ではないと、現代ではされています 一時は、すごいブームだったのですが、あまりに習得が難しいものだったのです
それを見れば、どうしてエリクソン博士にはできて、他の人には難しかったのかということが、理解できます
苫米地英人という脳機能学者がいます 洗脳の研究をしたことで、有名な人です ところで、洗脳とは、催眠術です 催眠術と洗脳のいちばんの違いは、脳内の長期記憶を使うか、使わないかの違いに過ぎません たとえば、ある男に催眠術をかけて、「あなたは犬になりました!」と暗示をかけます そうすると、その男は犬になったかのような行動をとります 次に「あなたは催眠術が解けても、ライターの火を見たら、また犬になります」と、後催眠暗示をかけます こうすると、この男は催眠術が解けても、ライターの火を見たら、催眠状態に戻って犬に しかし、この暗示はいちど眠ってしまうともうかからないのです 自分で起こした睡眠状態の方が、より深い催眠状態なので、そこで催眠術の効果が無くなってしまうためです
これが「洗脳」です こうすると、睡眠状態の方がより深い催眠状態なので、そこで催眠術の効果が無くなっても、毎日する行動で後催眠暗示が発動するように仕掛けるのです このような「朝起きて歯磨き」のような毎日する行動は、脳内の長期記憶を使うので、暗示効果も長期化してしまうのです こうやって永続的に解けない催眠効果を作りだします これが、「洗脳」の原理です
この苫米地博士が2008年11月23日に発表した著書「残り97パーセントの脳の使い方」の中に、たいへん興味深い部分があります それは、「残り97パーセントの脳の使い方」64ページに書かれている部分です 苫米地博士は、そこでエリクソン博士の長女から、直接エリクソン流の催眠術の手ほどきを受けたと記されています そこで、エリクソン流の催眠術の、本当の秘密を明かしています | ホーム